夕方、家へ帰る道で、なぜか急に、子供のころ父親のレコードを聴いていた事が思い出されました。
父はクラシック好きで、家にはクラシックのレコードがたくさんあったんです。父が好きなのはベートーベンのオーケストラ曲だったので、オーケストラの曲集が多かったのですが、少しだけピアノ曲集のレコードがありました。
小学生の時(何年生だったかは忘れましたがまだ低学年だったと思います)、母の許可を得て父の持っていたピアノ曲のレコードを聞いてみたんです。ショパンの曲集でした。その時はまだショパンという名前もよく知りませんでしたが。
でも、それを聞いた時の衝撃がとても大きかったんです!
初めて「革命のエチュード」や「幻想即興曲」などの曲を聞いた時、こんなのが人間の手で弾けるんだ、とびっくりし、私も早くこういうのが弾けるようになりたい!と思ったのでした。それ以来、何度も何度もこのレコードを聴きました。
恐らく、私が子供のころからピアノを一生懸命練習した動機の一つがこれだったのではないかと思います。
親の方針や意向とは全く関係がありません。(^^;
私の家は両親がクラシック好きではありましたが、ただの趣味で音楽一家でもないし、親からピアノを「練習しなさい!」とけしかけられたことはなく、姉もピアノをやっていたけど練習が嫌いですぐにやめました。だから、突然変異みたいに私だけが熱心にピアノを弾いていたんです。
「早く私もこういう曲が弾けるようになりたい!」という願望とそれを弾けるピアニストへの憧れ。これが大きかったです。
なぜ急にこんなことを思い出したのかわかりませんが、幼いときの体験や感覚はとても影響が大きいのだな、と思いました。
もし私の親が、子供だからといって子供っぽい音楽だけを私に聞かせていたら・・父のレコードを聴きたいと言ったとき『あなたには難しいからダメ』と言われていたら、こうはならなかったと思います。
幼いころから、良いもの・レベルの高いものを脳にインプットすることは良いことですね。少なくとも私には良い影響をもたらしました。
ピアノのおかげで私は漫画やゲームにはまることもなく(小学生の時はゲームありませんでしたが)、憧れは芸能人ではなくピアニストで、今考えると神様の道へは行きやすかったかもです。
今はその時のレコードの曲はほとんど弾けるのですが、一つまだ弾いたことがない曲があるんです。マズルカの一つなんですけど。せっかく思い出したので、それをちょっと練習してみようかな、と思いました。
神様が幼いときからピアノを通して様々に育ててくださったことを感謝します!