私たちは、正論を強調するあまり、人々から誤解を招くようなことがないように、注意しなければいけません。
勿論、私たちの目的は霊魂の救い、引き上げであり、この世の栄華を極めることではありません。
ですから、この世の事についてあれこれ気を使ったり栄えるようにする努力はちょっとズレたように見えます。
しかし、同時に、自分の目の前に問題がある状態では、霊魂のことまで考えられないのが人間の現実です。
この世のことは全く救いと関係がないなら、イエス様はどうして病人を癒してあげたり、ペテロに、もっと沖に行って網を下すように指導したりしたのでしょうか?
肉体の病気が治ることや魚が獲れるようになることは、正直霊魂の救いには関係がありません。
それこそ、正論を言うならイエス様は御言葉さえ伝えればよかったのです。
しかし、イエス様は自分ではどうしようもなかった問題を解決してあげることを通して神様の御力を現し、様々な人を伝道しました。
実際、ペテロがイエス様の指示通りに沖に網を下ろして魚が大量に獲れた、という体験がなかったら一番弟子ペテロは誕生しなかったでしょう。
目的はあくまでも霊魂の救い、引き上げであって、この世の成功ではありません。これが絶対に揺らいではいけません。
でも、救いの入り口には肉的な助けも必要な時がある、ということを心に留めておくべきでしょう。
救いには、神様への愛と、兄弟愛との両方が必要なのです。