ニュースで、WHOの幹部が来日し、日本の喫煙対策が時代遅れだと苦言を呈したというのを見ました。
特に、東京オリンピックに向けて、公共施設については、屋内は完全禁煙にするよう要請したそうです。
日本では、特に飲食業界では屋内完全禁煙にすると売り上げが落ちるとの懸念があるそうですが、WHOの幹部はアメリカやオーストラリアで完全禁煙をした結果、売り上げは落ちなかった、という調査結果を紹介したそうです。
このニュースを見て、以前、飲食店の厨房でアルバイトしていた時のことを思い出しました。(ずいぶん前の話ですが・・)
その店はオフィスビルの飲食店で、同じ階に同じ系列の違う店が並んでいました。一つは和定食中心の店、もう一つはイタリアン中心のビュッフェ。
その当時、ミーティングに一度だけ呼ばれ、イタリアンビュッフェの店の売り上げが伸びないのだけれど、どうすればいいと思うかと意見を求められたことがありました。
他の人がメニューなどの事ばかり意見していた中、私は、イタリアンは若い女性とかが好むものなのに、今どき禁煙席もなく、店全体が煙モクモクだったら入りにくいし私だったら絶対入らない、と言いました。
ミーティングを開いている幹部はおじさんだったんですね。また、オフィスビル、ということで対象は自分たちのようなビジネスマンという頭しかなかったようです。でも、私が見る限り、女性もかなりそのビルで働いていたんです。
幹部の方は私の意見にとても驚き、関心を示していましたが、他の私より年上の人たちはみな喫煙する方たちだったので、そんなことしたら余計に売り上げが下がる、と言ってその意見は一蹴されました。
その数か月後にそのイタリアンはつぶれてしまったんですが。。。
運営している人たちの認識が変わらないとより良くなるのは難しいですね。
何かを変える、ということは古い“何か”を捨てて新しくする、ということでもあります。その“何か”は、モノかもしれないし、考え方かもしれないし、もしかしたら人かもしれないし、その時の状況で様々あるかもしれません。
その“何か”で良い思いをしていた人やそれが常識だと思い込んでいる人たちにとってはそれを捨てるということは勇気がいることなんだと思います。
そうは言ってもその“何か”に縛られている以上、新しく変わることはできないし、今まで通りの結果しか望めません。
日本は保守的だ、とよく言われますが、古い人たちの反対意見ばかり重視していると、いつまでもそこから抜けられないこともあるな、とニュースを通して改めて感じました。