先日学童であった話。
学童の子が帰宅する時は基本的に集団下校していて、16時半以降、30分おきに校門に集合して同じ方向の子達と一緒に帰ります。
なので、集合10分前くらいから遊び道具を片付けたりトイレに行ったりなど帰り支度を始めるよう号令をかけています。
先日、17時半帰りの子たちに帰る準備の号令をかけたところ、ある小1男子がトイレに行ったきりなかなか出てこなくて17時半になってしまったんです。
その子には3年生のお兄ちゃんがいて、校門ではすでにお兄ちゃんも含めた他の17時半帰りの子たちが待っていたんですが、全員揃わなくて出発できずにいました。
それで、送り担当のスタッフが学童の部屋に来て「○○君は?みんな待ってるんだけど。。」と呼びに来た時に彼がトイレから出てきました。
担当の先生が「○○君、お腹痛かった?」と聞くと、無言でうなずき、ちょっとお腹を押さえていました。
「まだ痛い?」と聞くと「平気。出たから大丈夫。」と答えました。(子供はストレートに言います(^^;)
「みんなで帰れそう?お母さんに迎えに来てもらう?」と聞くと「帰る」というので校門に向かいました。
校門にはお兄ちゃんがいたのでスタッフが事情を説明し、ちゃんと一緒に帰るように言い渡していました。
その兄弟は仲は良いんですが、普段はライバル同士みたいな感じ(?)で帰る時はお兄ちゃんが弟を待ってあげなくて、すぐに走って行ってしまうんです。(^^;
男兄弟ではよくあるのかな??よく分かりませんが。。。
お兄ちゃんはすごくスポーツが得意なタイプで活発なんですよ。
だからスタッフがそれを心配して「今日は先に走って行っちゃだめだよ」とお兄ちゃんに言い聞かせてました。
すると、お兄ちゃんは「わかってるよ!」と言いながら、大人が何も言わないのに、早速弟のランドセルや手提げ袋を全部持ってあげたんです。
今の小学生の荷物って本当に重いんですよ。ランドセルには教科書・ノートの他にパソコンも入ってるから。その他に手荷物があると本当に大変。
大人が持っても重いなと思うレベルなのに、自分の荷物の他弟の荷物も持つとなると小3の子には相当重いはずです。
私は思わず「△△君(お兄ちゃんの名前)、大丈夫?おうちまで持てる?」と聞くと、「多分大丈夫!」と答えましたが、心配だったので「先生が踏切の所まで持ってあげるよ」と言ってスタッフが同行する踏切のところまで弟のランドセルを持ってあげました。
踏切まで来ると、お兄ちゃんは自分のランドセルを背中に背負い、弟のを前から肩にかけて前後にランドセルをかけた状態で、自分と弟の手提げ袋を両手に持ち、その日は弟と一緒に帰りました。
その姿を見た時、大丈夫かな?と心配しつつ、なんだかとても感動しました。
普段は弟をあからさまにかわいがっている感じではないんですが、やっぱりお兄ちゃんなんだな、と。
おなかが痛い弟のために文句も言わずに頑張って荷物を持ってあげる姿を見ながら「こういうのが真の愛だよな~。。。」と思いました。
こんな小さな子供でも自分にできる精一杯の力(ちょっとキャパオーバー気味?)で誰かのために無償で頑張ってるんです。(;;)
こういう光景を見ると泣けてくる&心が温かくなりますね。
一応、ちょっと心配だったので翌日にちゃんと家に帰れたかを聞いたら、大丈夫だったようなので一安心しました。
世界情勢は全然心が温まらない状況が続いていますが、こんな時だからこそ身近な所から心温まる行動を広めていきたいですね。