よく会社や組織などでは「目標」を数字で表し、それに向かって頑張る、というやり方をしてきたと思います。
私なんかは目標数値があると目安になって頑張りやすいタイプなんですが、どうも若い世代はそうではないようです。
例えば、「石ころを運ぶ」という仕事があるとします。とにかくこの仕事をこれだけやればこれだけの報酬がある、と言われればとりあえずやるのが私たちの世代。(もちろんやった分と報酬の採算が合えばの話ですが。)
でも、若い世代はどんなに高額な報酬を示されても『それって何の意味があるの?』という事になり、意味を見いだせないとできないのだそうです。
これをすると○○に貢献できるとか、こういう成長ができるとか、それをすることで自分にどんなメリットがあるのかを確認し納得できないと駄目なのだそうです。
なので、どんな仕事でも尊い、お金をもらえるだけ感謝、という感じではなさそうです。良くも悪くも、これは仕事だから、と割り切ることができないみたいですね。
ところが彼らの上司に当たる管理職の古い世代の人たちは「これも仕事なんだからつべこべ言わずやるべき」という思考だと思うんですね。そこでジェネレーションギャップが生じるんじゃないかと思います。
そうなると熱烈にノルマなどの目標数値を示してやる気を出させようという考えそのものが合わないですよね。
実際、日本企業では熱意ある社員が6%しかいない、という調査結果もあるようです。これは深刻ですよね。
だから、管理する側は目標数値よりも、これをすることでどんなに素晴らしいことが得られるのか、という中身を熱烈に語る方が良いのでは?ということになります。
仕事に対する考え方そのものが全然違うのです。
違うんだから仕方ない。良いか悪いかの問題じゃなくて、自分達とは違うんだから自分たちの考え方で押し通してもうまくいくわけがありません。これが現実です。
それで・・・これが教会にも当てはまるんじゃないのかな?と思ったのです。
各教会、伝道目標など立てていると思うのですが、数字で示す目標値の他、もっと意義などを教えてあげないといけないんじゃないのかな?と。
勿論、教えてあげてないわけじゃないと思いますが、ガイダンス的な説明じゃなくて、もっと実感が湧くような感じで示さないといけないのかな?と。
まぁ、私自身、最近はあまり現場で直接指導してないので実際のところはどうなってるのか分かりませんが、なんとなくそういう感じがします。
ノルマでは頑張れない世代にいくらノルマを示しても期待するような結果は望めない、という現実を私達のような古い世代が受け入れないといけないなと。
いつの時代もジェネレーションギャップというのはあります。それは仕方ないことです。というより、逆に世の中が変化している証拠でもあります。育った環境や時代背景が違うのです。そうなれば価値観や考え方も当然違います。
若い世代も古い世代の人たちに『そんな古い!』と一刀両断するのではなく、その人たちはそういう時代を生きていた、という事を理解することも必要だと思います。
お互いに理解しようという心を持ちつつ、どうすればもっと良くなるのか、それを祈り求めながら探っていくという事も大切だなと改めて思いました。
教会は様々な個性の人のみならず、様々な世代の人も集う場所です。いろんな世代、いろんな個性の人たちが一つになる世界を作れるようお互い努力することが必要ですね。